福島第一原発事故をきっかけに高まった反原発・脱原発の世論。そうした中で聞かれるのが「原発フリー」の電力への期待です。自宅の原発フリー化を実現する方法を詳しく解説します。
確実な方法は「オフグリッド」
自宅の脱原発を実現する上で最も確実な方法は「オフグリッド化」です。詳しく解説します。
オフグリッドとは
グリッドとは送電網を指す英単語です。送電網からオフする、つまりは自宅を送電網から切り離すことをオフグリッドと言う。
ただし、何も対策をせずに送電網から自宅を切り離した場合、自宅で電力を使用することが出来なくなり、日常生活に多大な影響を及ぼします。
オフグリッドを実現する方法
ただし、昨今は技術の進歩によりオフグリッドしながらも電力を使える生活を維持できる仕組みが登場しています。
オフグリッドを実現する上で重要な役割を果たすのが、太陽光発電システムと家庭用蓄電池です。
太陽光発電システムだけでは夜間に電力を使用することが出来ないものの、蓄電池と組み合わせることで時間帯に関係無く電気を使うことが可能となります。
ただし、生活の質を保ちながらもオフグリッドをする上では、十分な容量の太陽光発電システムと蓄電池の導入が必要となり、導入費用は最低でも数百万円にのぼります。また、梅雨時など天候によっては発電量が不十分となる恐れもある点には注意が必要となります。
沖縄・離島ではオフグリッドも必要無し
オフグリッドは沖縄、ならびに本土と送電網が接続していない離島地域においては、既に達成されていると言ってもよいでしょう。
沖縄、ならびに全国の離島には原発は無く、また原発が稼働している地域との送電網の接続が無いため、原発由来の電力が送電されることはありません。いわば原発からオフグリッドされた地域と言えます。
現実的な方法は電力会社の契約変更
オフグリッドには多額の費用が掛かる上、停電のリスクや生活の質が低下する恐れがあります。現実的な手段としては、電力自由化によって生まれた新電力への契約変更が挙げられます。
電源構成を確認して新電力に切り替える
電源構成を開示する義務は課せられていないため、そうした情報を消費者に公開している新電力は少ないと言えますが、開示することで消費者にアピールしている新電力があります。
そうした新電力の中には、再生可能エネルギーで100%をまかなうところもあり、そのような電力会社に契約を切り替えることで、自宅に届く電力の「脱原発」を実現することが可能です。
電力比較サイトなどを使用して、電源構成に着目しながら新電力を選びましょう。
電力比較サイトとしては以下のようなサイトがあります。
電力会社を切り替える手順
電力会社を切り替える際の手続きは、全てネットで可能です。電力会社から発行された請求書にある情報を入力するだけで、切り替え手続きが完了します。
また、初期費用が掛からない電力会社もあるため、切り替えは容易です。