
2025年6月にサービス開始となる「ANAガス」について、そのメリット・デメリットを他社と比較しながら詳しく解説します。ANAのマイルが貯まるという特典付きの都市ガスサービスですが、結論から言うと、誰にでもおすすめできるサービスではありません。特に、ガスの使用量が多いご家庭では、他社サービスと比較して割高になるケースが多く見られます。
ANAガスの基本情報と料金体系
ANAガスは、ANAグループのANA Xが提供する都市ガスサービスで、実際のガス供給はミライフが担当します。ガス料金は東京ガスや大阪ガス、東邦ガスなどの大手ガス会社の標準メニューとほぼ同水準に設定されており、代わりにマイル還元でお得感を演出しています。
契約者区分 | 月額付与マイル | 年間換算(1マイル=1円) |
---|---|---|
ANAマイレージクラブ会員 | 50マイル | 600円相当 |
ANAカード会員 | 100マイル | 1,200円相当 |
ANAでんきとのセット利用 | +100マイル | +1,200円相当 |
このように、最大で年間2,400円分のマイルがもらえる設計ですが、これは他社の節約額と比較すると見劣りすることもあります。
料金シミュレーション【大手ガスとの料金比較】
以下は、東京ガス・東邦ガス・大阪ガスなどのエリアにおける料金比較です(すべて年間の節約額、1マイル=1円で試算)。
ガス会社 | 1人(17m3/月) | 2人(31m3/月) | 3人(39m3/月) | 4人(40m3/月) |
ANAガス(マイル会員) | -600円 | -600円 | -600円 | -600円 |
エルピオ都市ガス(東京ガスエリア) | -1,529円 | -2,895円 | -3,515円 | -3,593円 |
エルピオ都市ガス(東邦ガスエリア) | -3,094円 | -4,858円 | -5,821円 | -5,941円 |
エルピオ都市ガス(大阪ガスエリア) | -2,284円 | -3,577円 | -4,284円 | -4,373円 |
ANAガスと、参考までにエルピオ都市ガスの料金を比較します。
また、エルピオ都市ガスはガス使用量が多くなるほどお得額が大きくなる料金体系となっており、ファミリー世帯には特に有利です。
ANAガスは「一人暮らし+電気セット」ならアリ?
ANAガスは、ガス使用量に関係なく毎月一定額のマイルが付与されるため、一人暮らしのように使用量が少ないケースでは、相対的に割安に見えることもあります。さらにANAでんきとのセット契約でマイル還元が月100マイル増えるので、お得感がグッと高まります。
結論:お得さ重視ならエルピオ都市ガスがおすすめ
ANAガスは、マイルを貯めているANAユーザーで、電気とセット契約できる一人暮らしの方に限れば、一定の魅力があるプランです。しかし、ガス料金そのものの安さを重視するのであれば、エルピオ都市ガスの方が明らかにお得です。
とくに2人以上の世帯や、光熱費を少しでも抑えたいご家庭には、エルピオ都市ガスの方が大幅な節約につながります。