オクトパスエナジーが提供している「電撃割」は政府が実施している「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による補助金です。
誤解を招いているオクトパスエナジー
SNSの投稿
投稿内容を詳しく見てみると、請求画面を一瞥しただけでは「電撃割」が政府補助金であることが分からないような表記の仕方になっていることが分かります。
電撃割は政府の補助金
電撃割はオクトパスエナジーの割引ではなく「税金」
オクトパスエナジーの電撃割は政府が実施している「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による値引きです。これは物価高騰により高くなった電気代を抑えるため、政府が補助金を支給して電気代を引き下げさせる目的で行われている事業です。電気代が1kWhあたり7円の値引きに、月300kWhの電気を使う一般家庭では一ヶ月に2100円の値引きが、税金の投入によって実施されています。オクトパスエナジーが費用を負担しているわけではありません。
多くの電力会社が参加している
この事業には多くの大手電力会社、新電力会社が参加しています。主要な電力会社のほとんどが参加しており、参加していない会社の方が少数派です。
割引額はどの会社と契約していても同一で、差はありません。オクトパスエナジーだけが値引きを受けられるわけではありません。東京電力でも、関西電力でも、大阪ガスでも、ENEOSでんきでも、ソフトバンクでんきでも、auでんきでも電気の使用量に応じた同じ額の割引を受けることができます。
オクトパスエナジーは電気代高騰中
SNSの投稿では「オクトパスエナジーの電気代が最安」とするような投稿が多数見受けられますが、それは2023年4月現在明らかに事実と異なります。
オクトパスエナジーの主な料金プランである「グリーンオクトパス」は燃料費調整に上限が無い料金プランです。大手電力会社の従量電灯プランの燃料費調整には上限があり、燃料費高騰により2022年から断続的に燃料費調整が上限で推移しています。上限が無いオクトパスエナジーは燃料費調整で電気代が高騰しており、2023年4月現在、東京電力や関西電力といった大手電力各社の従量電灯プランと比べて電気代が高くなっています。
また、オクトパスエナジーは2023年3月以降の申込みから値上げを実施しており、例えば東京電力管内で30A契約、月300kWhを使うケースで試算するとオクトパスエナジーの「グリーンオクトパス 2023-03-v1」は東京ガスの「基本プラン」よりも電気代が高いです。新電力の中でも地域によっては取り立てて安いわけではない場合があります。