
ともに都市ガスと電気のセット契約で激しく競争している中部電力と東邦ガス。では、どちらの方が本当にお得なのか。世帯人数ごとの試算を見れば迷う必要はありません。
「今は」電気の乗り換えは絶対NG
燃料費調整で新電力・中電のセットプランは割高になっている
2023年現在、燃料価格が高騰しています。
電気料金には燃料価格を転嫁する燃料費調整制度というものがあり、燃料価格が高くなると電気代が高くなる仕組みになっています。
中部電力の「従量電灯B・C」の燃料費調整には、燃料価格に上限が設定されていますが中部電力の従量電灯以外の新しい料金プランや、東邦ガスの電気、TOKAIでんきやENEOSでんき、auでんきといったほとんどの新電力は上限がありません。
燃料費調整に上限が無いことで電気代が割高に
燃料費調整に上限が無いことで電気代が毎月数千円割高になっています。30A契約で260kWhの電気を使った場合の電気代を、燃料費調整込で見てみましょう。
電力会社・プラン | 電気代 |
---|---|
中部電力・従量電灯B | 8348円 |
中部電力・ポイントプラン | 9960円 |
東邦ガス・ファミリープラン | 9748円 |
TOKAIでんき・TOKAIでんきS | 9872円 |
オクトパスエナジー・グリーンオクトパス | 9687円 |
テラセルでんき・超TERASEL中部B | 9719円 |
このように、中部電力の従量電灯Bの方がことごとく安い状況です。
中部電力の電気ガスセットプランの「ポイントプラン」や「おとくプラン」なども燃料費調整に上限が無いので注意してください。
ネット上で「安い」とよく宣伝されているオクトパスエナジーやテラセルでんきも燃料費調整に上限が無く、電気代が高くなっているので注意してください。
今は電気の乗り換えは絶対にやめた方がいいです。
ガスだけ乗り換えよう
ガスにも原料費調整という仕組みがあり、燃料価格によってガス料金が変動します。東邦ガスの「一般料金」では原料費調整に上限を設けており、2022年12月から2023年3月分に一時的に上限に達しましたが電気代と比べて上限がかなり高く設定されており、また足元では燃料価格が下落しているのでガスは乗り換えても良いでしょう。2023年4月分では上限以下に下がってきています。
東邦ガスのエリアで安いガス会社は以下の2社です。東邦ガスの一般料金とガス料金を比較します(原料費調整を含まない試算:もし上限をオーバーすると料金削減幅が縮小、大幅にオーバーすると割高になる場合がある)
中部電力 | エルピオ都市ガス | |
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1人世帯(17m3) | 年間1478円お得 | 年間3094円お得 |
2人世帯(17m3) | 年間4797円お得 | 年間4858円お得 |
3人世帯(17m3) | 年間6095円お得 | 年間5821円お得 |
4人世帯(17m3) | 年間6257円お得 | 年間5941円お得 |
2社とも解約違約金や初期費用もありません。キャンペーンなどで更に値引きなどがあるので、詳しくは公式サイトで確認してください。
繰り返しますが電気は燃料費調整に上限が無いことで大幅に高くなっているため、乗り換えはおすすめしません。中部電力のガスを契約する場合も、セット契約にせず電気は「従量電灯B・C」(セット割対象外)を選んでください。