四つ葉電力は電気代が高い事実があります。調整単価を含めた「正味の」料金比較を交えて、四つ葉電力のメリット・デメリットを解説します。
四つ葉電力のメリット
変動単価無し
四つ葉電力の「ほっと5.0安心プラン」は、業界でも珍しく以下の料金項目がコミコミで変動単価がありません。
- 燃料費調整額
- 再エネ賦課金
- 基本料金
基本料金無しはLooopでんきや楽天でんきなどの先例があり珍しくありませんが、燃料費調整額と再エネ賦課金の料金プランは業界でもかなり珍しいです。
燃料費調整額は燃料の輸入価格の変動を電気代に転嫁する仕組みで、ほとんどの電力会社が採用しています。燃料の輸入価格は毎月変動するので、燃料費調整額も毎月変動するのが一般的です。
再エネ賦課金は再生可能エネルギーの導入を促進するために徴収されているお金で、どの電力会社を契約しても同額(同単価)を負担することになります。単価は年に1回、5月に改定があります。
四つ葉電力ではこうした変動項目も含め、料金にコミコミとなっており、単価の変動がありません。
解約違約金などが無い
四つ葉電力のほっと安心プランは解約違約金などがありません。短期間で解約しても費用負担が無い点は安心です。
四つ葉電力のデメリット
コミコミで見ると電気代が東京電力より大幅に高い
全部コミコミ、変動無しと聞くと「お得」なイメージを持ちがちですが、実際には四つ葉電力の電気代は「高い」と言えます。世帯人数ごとの平均的な使用条件をもとに東京電力の標準メニュー(従量電灯B)と電気代を比較します(2024年8月調整単価を含めた試算)
年間節約額 | 1人暮らし 20A / 月170kWh | 2人暮らし 30A / 月348kWh | 3人暮らし 40A / 月391kWh | 4人暮らし 50A / 月437kWh |
東京電力エリア ほっと5.0安心プラン | +25318円 | +43615円 | +43656円 | +43961円 |
元々の従量料金単価の設定が高いため、記事執筆次点での情勢では東京電力よりも大幅に割高になってしまいます。燃料費調整単価が10円/kWhくらい下がれば四つ葉電力が安くなりますが、なかなか厳しいと思います。ちなみに2024年8月の東京電力の燃料費調整単価は-6.31円/kWhです。燃料費調整単価は毎月変動しますが、1年スパンで見ても10円幅で動くことは稀です。