Natureスマート電気のメリット・デメリット

Nature Remoで知られるNature社が家庭向けの電力サービスを開始しました。このNatureスマート電気のメリット・デメリットを解説します。料金体系には注意すべき点も。

Natureスマート電気とは

対応エリア

現在の対応エリアは東京電力と関西電力エリアとなっています。その他のエリアについても、今後拡大を検討しているとのことです。

契約条件

フラットプラン、ハイブリッドプランはオール電化では契約することが出来ません。また、スマートプランについてもオール電化で契約してもメリットを得られない可能性が小さくないため公式サイトでも推奨されておりません。

Natureスマート電気のメリット

他社には無い特徴・利点を整理して紹介します。

Nature Remoと連携して電気代を削減できる機能

Natureスマート電気の最大の特徴は、nature remoとの連携機能です。スマートリモコンを介して、自動で電気を「賢く」使うことで電気代の削減が可能となります。

エアコンの設定温度を自動調節「Nature Smart Eco Mode」

Nature Remoアプリの設定画面

電力の取引価格にあわせて、エアコンの設定温度を独自のアルゴリズムに基づいて微調整することで、電気代の削減を目指す機能です。電気代が高くなる時間帯に設定温度を緩めることで、消費電力を減らします。

オートトリガーで電気代高騰時に家電を自動でオフに

電力の取引価格が予めユーザーが任意に設定した一定水準を超えた場合、Nature Remoと連携した各種家電製品を自動でオフにしてくれるオートトリガー機能があります。テレビや照明、エアコンなどを自動でオフにすることが出来ます。

オートトリガーの設定画面

ファミリー世帯なら「安い」電気料金設定

Natureスマート電気の電気料金の設定は、2人以上の世帯人数の平均的な使用条件において、大手電力会社の標準メニュー(従量電灯A・B・C)よりも割安になるものです。

例えば40A契約・月390kWhという3人世帯の平均的な使用条件で試算した場合、東京電力エナジーパートナーや関西電力と比較して年間9000~10000円安くなります(フラットプランの場合)

ハイブリッドプランについても、概ね同等の料金削減メリットがあると言えます。

解約違約金なし

Natureスマート電気は短期間で解約しても違約金が発生しません。

Natureスマート電気のデメリット

他社には無いデメリットや注意すべき点があるのも事実です。

スマート・ハイブリッドプランは料金が高くなるリスクも

歴史的高騰が1ヶ月続いた2020年末からの約1ヶ月の取引価格

スマートプランとハイブリッドプランには、電気代が「高くなってしまう」リスクがあります。特にスマートプランはリスクが高く、誰にでもおすすめできるものではありません。

この2プランは、市場連動型プランといって卸電力取引所での電気の取引価格に電気代が連動する料金体系です。卸電力取引所の取引価格は春・秋など電力需要が落ち着いている時は安価な水準で安定する一方、電力需要が増える夏と冬の時期には「高騰」することがあります。取引価格が高騰した場合、電気代が高くなってしまいます。

Natureスマート電気は取引価格の上限を1kWhあたり100円に設定していますが、仮に100円まで取引価格が跳ね上がった状態が1ヶ月にわたり続くと、電気代が大手電力の数倍以上とかなり高額になる恐れがあります。

なお、ハイブリッドプランは高騰が起こりやすい夏と冬の時期は、市場連動型でない料金体系で電気料金を計算するため、リスクは低いと言えます。Natureスマート電気を契約するなら、スマートプランはおすすめしません

一人暮らしの場合、電気代が高くなる場合が多い

Natureスマート電気のフラットプランを、一人暮らしの平均的な使用量(20A契約・月150kWh)で試算すると、東京電力や関西電力の標準メニューと比べて電気代が高くなってしまう結果となります。

ハイブリッドプランやスマートプランについても、同様に電気代が高くなるリスクが大きいため、一人暮らしの人にはおすすめできません。

申込方法

申し込みはNatureスマート電気公式サイトから。現在契約中の電力会社の「お客様番号」や供給地点特定番号などが必要です(いずれも検針票などに記載) Nature Remoを持っていない人でも利用出来ます。