高い場合もあるオクトパスエナジーのメリット・デメリット | 評判・口コミ

2021年末から日本でサービスを開始したオクトパスエナジー。そのメリット・デメリットを解説します。

オクトパスエナジーとはどんな電力会社なのか

東京ガスと英国オクトパスエナジーの合弁会社

TGオクトパスエナジーは、東京ガスと英国の新電力会社であるオクトパスエナジーが一緒に日本で設立した会社です。ちなみに、東京ガスはオクトパスエナジー本体にも出資をしています。

オクトパスエナジーは英国で約5%のシェア、180万件に電力を供給しています。200種類を超える多彩な料金プランと、再生可能エネルギーの供給を特徴として伸びている会社です。

2021年末から関東で、22年から全国で展開

TGオクトパスエナジーはまずは親会社である東京ガスの本拠地である関東で早ければ2021年末から家庭向けに販売を開始し、22年度から全国展開しています。

オクトパスエナジーのメリット

地域や条件によっては電気代が「安い」

オクトパスエナジーの電気料金は、地域や使用条件によっては「安い」です。以下は世帯人数ごとの平均的な使用条件をもとに、2024年2月分の燃料費調整額を含めて各地域の大手電力会社の標準メニューと料金を比較した試算結果です。

お得率と年間節約額1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
-4864円-12545円-14872円-17357円
東北電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+817円+25円-647円-1363円
東京電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+1249円-1414円-2827円-4335円
中部電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
-1044円-3679円-4787円-5969円
北陸電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
-5354円-12452円-14568円-16827円
中国電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+3673円+5842円+5940円+6045円
四国電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
-216円-2944円-4173円-5486円

特に北海道と北陸電力エリアでは、他の主要な新電力各社(auでんき、ENEOSでんき、出光でんき、ミツウロコでんきなど)と比較してもオクトパスエナジーの方が安いです。

最大15000円分キャッシュバック

新電力比較サイトのリンクからオクトパスエナジーに申し込むと最大15000円の値引きがあります。初回請求時から12ヶ月にわたり、電気代が毎月1250円割引となり合計で最大15000円引きです。最新の実施状況などはリンク先でご確認ください。

解約違約金や初期費用が発生しない

オクトパスエナジーは解約違約金や初期費用の設定がありません。仮に短期間で解約しても解約金などは掛からないので、気軽に利用できると思います。

再生可能エネルギー比率の高い電力を供給する

オクトパスエナジーでは、脱炭素社会に対応した再生可能エネルギー比率の高い電力を供給します。主要な料金メニューであるグリーンオクトパスでは「実質再エネ100%」を達成しており、環境負荷が小さな電気を供給しています。

一般家庭から排出されるCO2の内、約4割が電力の消費に由来すると言われており、家庭のCO2排出量削減に貢献することが期待されます。

オクトパスエナジーのデメリット

地域や使用条件によっては電気代が高くなることも

オクトパスエナジーは料金が安いという口コミが多いですが、地域や使用条件によっては電気代が大手電力会社よりも高くなる場合があります。

お得率と年間節約額1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
東北電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+817円+25円-647円-1363円
東京電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+1249円-1414円-2827円-4335円
中国電力エリア
グリーンオクトパス
2023-12
+3673円+5842円+5940円+6045円

上記は世帯人数ごとの平均的な使用条件をもとに、2024年2月分の燃料費調整額を含めて各地域の大手電力会社の標準メニューと料金を比較した試算結果です。

中国電力エリアでは1~4人世帯までいずれのケースでも中国電力より割高になりますし、東北電力・東京電力エリアでも世帯人数が少ない場合に大手電力会社よりも電気代が高くなることが分かります。

外資系はトラブルが多い

オクトパスエナジーは英国系の外資系新電力ですが、これまで日本で電力を販売してきた外資系の新電力はトラブルが多い傾向があります。

関係者が逮捕されたり、倒産や事業撤退するところが国内資本の新電力よりも多いです。オクトパスエナジーについても、記事の前半で指摘したように実際には電気代が高いにもかかわらず、電気代が「安い」と消費者が誤解してしまうような宣伝を行っていることや、代理店による訪問販売について問題点を指摘することが出来ます。

ちなみに訪問販売を行う場合、訪問販売であることを最初に告げないと特定商取引法違反になる可能性があります。このような訪問販売を受けた場合は国民生活センター(電話:188)に確認してください。

まとめ

北海道・中部・北陸電力エリアの人には「おすすめ」

北海道・中部・北陸電力エリアでは、オクトパスエナジーのグリーンオクトパスは「かなり」安く他の新電力と比較しても競争力がある料金水準となっています。これらの地域にお住まいの方にはオクトパスエナジーはおすすめすることができます。

東北・東京・四国は「悪くない」

東北電力・東京電力・四国電力エリアにお住まいの方には、条件によってはオクトパスエナジーは「悪くない」選択肢と言えます。電気の使用量が少ない場合などに大手電力会社よりオクトパスエナジーの方が高くなる場合もあるので注意が必要ですが、安く使える場合もあります。

中国電力エリアの人は「やめた方がいい」

中国電力エリアでは、オクトパスエナジーは中国電力の標準メニューと比較して電気代が高くなる可能性が大きいです。電気料金の本体部分(基本料金と電力量料金)だけ比較するとオクトパスエナジーの方が安く見えますが、毎月の電気料金に加算される燃料費調整額がオクトパスエナジーと中国電力で大きく異なるため、総合して見るとオクトパスエナジーの方が高いです。

中国電力エリアにお住まいの方には出光でんきをおすすめします。出光でんきは中国電力と比較して電気代が安いです。

関連記事:出光でんきのメリット・デメリット

関西・九州エリアの人も「回れ右」

関西電力・九州電力エリアにお住まいの方にもおすすめしません。これらの地域では、オクトパスエナジーに限らず多くの新電力が大手電力会社の標準メニュー(従量電灯)より割高になるリスクがあるため、関西電力や九州電力の従量電灯を利用してください。